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天輝工業のよもやま話~第9回~

皆さんこんにちは!

天輝工業、更新担当の中西です。

 

~多様化~

日本のあらゆる産業を支えている「物流」。その物流を根本から支えているのが、倉庫設備・搬送機器・仕分けシステム・保管機材などを提供する物流設備業です。

かつてはフォークリフトや棚といった“単機能の設備提供”が中心だったこの業界ですが、いまや物流全体を最適化するための**「システム産業」へと進化し、多様化の波が急速に押し寄せています。**


1. 自動化・省人化への対応:ロボット&AIの導入拡大

少子高齢化による労働力不足は、物流業界でも深刻な課題です。これに対し、物流設備業ではロボティクス技術やAIを組み込んだ自動設備の提供が進んでいます。

多様化の例:

  • **AGV(無人搬送車)AMR(自律移動ロボット)**の倉庫導入

  • ピースピッキングロボットによる商品の自動ピックアップ

  • 画像認識AIによる仕分けや棚卸の自動化

  • 自動倉庫・スタッカークレーンなどの高密度保管システム

こうした自動機器の導入により、現場の人手依存を減らしながら、処理速度・精度・稼働時間を飛躍的に向上させることが可能になりました。


2. カスタマイズ・業種特化型設備の増加

従来の物流設備は汎用性が重視されていましたが、近年では業界別・商材別のニーズに即したオーダーメイド化が進んでいます。

たとえば:

  • アパレル業界:吊り下げ式搬送機でシワを防ぎながら搬送

  • 食品業界:低温対応の冷蔵対応ロボット・ステンレス製設備

  • 医療業界:バーコード・RFID連携で医薬品トレーサビリティを確保

  • EC業界:高頻度出荷対応の高速ピッキング・出荷ライン

このように**「物流設備=標準装備」から「業種別最適化システム」へと多様化**が進んでおり、設計段階からの参画やIT連携が求められる場面も増加しています。


3. サービス業化・トータルソリューションへの移行

近年の物流設備業者は、単に機械を納品するだけでなく、「物流の課題解決パートナー」としての役割を強めています。

多様化の具体例:

  • WMS(倉庫管理システム)やTMS(輸送管理システム)との連動

  • シミュレーションソフトによる倉庫レイアウト設計支援

  • 保守契約・遠隔監視・稼働分析といったアフターサービスの拡充

  • ESGやカーボンニュートラルに配慮した省エネ機器や再生素材の活用

こうしたサービス化は、設備のライフサイクル全体にかかわるビジネスモデルへの転換であり、BtoBビジネスとしての付加価値を大きく引き上げています。


4. グローバル対応・多拠点展開への備え

物流ネットワークは国内にとどまらず、グローバル展開が進んでいます。とくに製造業や越境EC企業においては、海外倉庫や港湾倉庫との連携が不可欠です。

物流設備業界では、以下のようなグローバル多様化対応が進んでいます:

  • 多言語対応の機器・UI設計

  • 海外拠点でのメンテナンス体制・部品供給体制の整備

  • 各国の安全規格・物流法規への準拠対応

  • 海外パートナー企業との協業や製造委託

これにより、日本発の物流設備が世界中のサプライチェーン効率化に寄与する構図が生まれつつあります。


5. 環境対応・持続可能性への取り組み

持続可能な物流を実現するうえで、設備そのものの環境負荷にも目が向けられています。物流設備業界では以下のような脱炭素・省資源化が進んでいます:

  • 高効率モーターやインバーター制御による省エネ機器の導入

  • 電気式フォークリフトやEV搬送機の普及

  • 古材・リユース可能な棚・ラックの販売

  • 環境対応塗料や再生プラスチック部品の採用

これらは単なるCSR対応にとどまらず、顧客企業のESG評価やSDGs戦略に直結する付加価値提案となっており、営業力・ブランド力の強化にもつながっています。


まとめ:物流設備業は“現場の革新”を担う知的産業へ

物流設備業は、今や単なる機械製造業ではありません。
それは、ロボティクス・IT・設計・メンテナンス・省エネ・業務改革などを一体化し、「モノが動く現場」を最適化するインテリジェントな業種へと進化を遂げています。

多様化の本質は、「現場ごとの正解を柔軟に提供する力」にあります。
人手不足、配送スピード競争、サステナビリティといった社会課題に対し、物流設備業は“現場力の変革”という切り口から産業全体の革新を支えているのです。

 

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