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天輝工業のよもやま話~第14回~

皆さんこんにちは!

天輝工業、更新担当の中西です。

 

~やりがい~

 

ECの急伸、SKU の多様化、短納期・翌日配達の常態化。倉庫・FC(フルフィルメントセンター)では、コンベヤ/ソーター/AS/RS/シャトル/AMR といった設備と、WMS・WCS・WES のソフトが連動して“流れ”を形づくっています。
その「流れ」を設計→据付→電気配線→ソフト連携→試運転→切替まで作り上げるのが物流設備工事。ここでは、発注側・現場側のリアルなニーズと、現場で働く人が感じるやりがいを、実務目線でまとめます。


1|まず把握:いま物流設備工事に求められる基本価値 🧭

  • 止めない:稼働中の倉庫を止めずにレトロフィット・段階導入。

  • 速い:短工期・夜間切替・ピーク前の立ち上げ(ランプアップ)。

  • 正確:誤出荷率の低減、在庫精度の担保、トレーサビリティ。

  • 安全:機械安全(E-Stop、インターロック)、高所・搬入の安全計画。

  • 省エネ:MDR(24V)や回生制御、待機のゾーン停止など。

  • 将来拡張:モジュール設計、レイアウト変更に強い IF・配線・床アンカー計画。

要するに**“流れの設計×工事×ソフト統合”を、確実に・速く・安全に再現**できる体制が評価されます。


2|発注者別のニーズ(荷主/3PL/デベロッパ)📌

① 荷主・EC事業者(D2C/リテール)

  • 波動対応:セール・繁忙期のピーク処理能力(+30% など)の担保。

  • 多品種・短サイクル:GTP やピースピッキングの最適化、歩行ムダ削減

  • 可視化:リアルタイム KPI(スループット、誤出荷、滞留)ダッシュボード。

  • LCC重視:初期費用だけでなく総保有コスト(電力・保守・部品)で意思決定。

② 3PL(受託運営・マルチテナント)

  • 汎用性:複数荷主・SKU に合わせて設定で切替できる柔軟性。

  • 切替手順の台本化仮設バイパス→段階切替→最終カットオーバーの計画とリハーサル。

  • 保守性:MTTR 短縮(交換時間・部品共通化)、24/365 の支援体制。

③ 物流不動産・デベロッパ

  • 躯体・法令整合:梁・スプリンクラー・非常動線・床荷重と機器の干渉ゼロ。

  • テナント入替のしやすさ電源・ネットワーク・アンカーの再利用性。

  • 環境認証貢献:省エネ機器・LED・回生電力活用の評価反映。


3|現場(施工側)のニーズ:勝ち筋は“工程統合力” 🛠️

  1. フロントローディング:3D/BIM・レイアウト・荷姿試験・シミュレーションで事前に当てる

  2. 電気・制御・ソフトの一体運用:盤容量・I/O・フィールドバス・WCS 連携を一つの設計書で。

  3. 安全と品質の型化リスクアセス→KY→保護柵→トルク管理→レベル記録→写真台帳を標準化。

  4. 夜間・短工期対応:**工程の“クリティカル 24h”**の段取り、応援要員・予備機材の“先置き”。

  5. 調達・在庫:消耗部材(ベルト・ローラー・センサー)の標準品化予備手配

  6. コミュニケーション:荷主・運用・保守・消防・建築の多者調整を回す PM 力。


4|技術的ニーズ(ハード×ソフト×サステナ)🔌🤖🌱

  • ハード:コンベヤ(ベルト/ローラー/スラット)、高速ソーター、AS/RS、ミニロード、シャトル、AMR。

  • ソフト:WMS・WES・WCS の協調制御、優先度・波動・締切のロジック運用。

  • 省エネ:MDR ゾーン停止、回生電源、インバータ最適化、エネルギー原単位のKPI化。

  • 予兆保全:振動・温度・電流のログで止まる前に直す

  • 標準 IF:メーカー混在を前提に、データ連携・異常コードの共通化


5|“やりがい”はどこにある?(役割別)✨

① プロジェクトマネージャー/施工管理

  • 止めずに切り替える台本を描き、時計どおりに現場が動いた瞬間の快感。

  • 多ベンダー・多職種を束ね、予定通り Go-Live→KPI が立ち上がる達成感。

② 据付・機械工

  • ミリ単位のレベル出しやアンカー引張値が狙い通りに決まる手応え。

  • カーブ・合流の微調整で**“詰まりゼロ”のライン**が完成した瞬間の気持ちよさ。

③ 電気・計装(盤・配線・I/O)

  • 非常停止/インターロックが想定どおり機能し、安全が設計で担保される誇り。

  • 断線・ノイズ・位相ズレを潰して一発復帰できる“現場力”が評価される。

④ 制御・ソフト(WCS/WES)

  • 優先度・波動設定でスループットが目に見えて伸びる気持ちよさ。

  • 仕様書通りだけでなく、運用と対話しながらチューニングする面白さ。

⑤ メンテナンス・保全

  • MTBF を伸ばし、MTTR を詰める。夜間の呼び出しが減るほど「仕組みで守れた」実感。

  • 部品標準化作業標準書がセンターの可用性を押し上げる貢献感。


6|KPIで語る:価値の“見える化” 📊

  • スループット(ケース/時・ピース/時)、UPH(人時当たり生産性)

  • 可動率・OEEMTBF/MTTR誤出荷率(PPM)

  • リードタイム/在庫回転エネルギー原単位(kWh/出荷)

  • 安全指標(ヒヤリハット件数、労災ゼロ日数)
    → 立上げ時は**“初週・初月・第1四半期”のKPI目標**を合意し、日次の可視化で早期安定へ。


7|ミニ事例(フィクション)📘

  • Case A|止めずに増設:夜間 3 回の段階切替
    既存ラインに並走する仮設バイパスを敷設。夜間に合流部だけ切替→翌朝は通常稼働を3夜で実施。ピーク前に**+25%** の処理能力を確保。

  • Case B|誤出荷 PPM を 1/3 に
    WCS に重量検品→画像判定→寸法計測を追加連携。異常時のバイパス設計も同時実装し、止めずに精度向上

  • Case C|エネルギー原単位 18% 改善
    MDR のゾーン停止と回生電源、待機モードの閾値見直しで使用電力を削減。年間の電力コストCO₂を同時に圧縮。


8|よくある“落とし穴”と回避策 🧯

  • 荷姿の想定不足:最小剛性・ソリ・袋物の滑りやすさを事前試験

  • IFの曖昧さ:アラームコード・復帰手順・データ粒度を設計段階で統一

  • 消防・建築との後追い調整避難動線・防火区画・スプリンクラー覆いは最初に合意。

  • ケーブルトレー容量不足:将来増設分まで余力設計

  • 夜間工事の人員・部材不足予備品先置きと**直前の“ドライラン”**で吸収。

  • 切替当日の“想定外”ロールバック手順判断権限マトリクスを事前決定。


9|提案を通す“3プラン”の作り方(Good/Better/Best)🧪

  • Good(最短・省手間):ボトルネック周辺の局所改造+既存制御流用。

  • Better(波動対応)GTP 導入/シャトル増設、WES で優先度制御を実装。

  • Best(将来拡張)AMR+標準 IFによる柔軟レイアウト、回生・予兆保全まで込みのパッケージ。
    → それぞれにKPI 期待値(スループット・PPM・kWh/出荷)とLCCを添えると、意思決定が進みます。


10|キャリアパスと資格(伸びる人の共通点)🛤️

  • キャリア例:機械据付 → 電気計装 → 施工管理 → PM/ソリューションアーキテクト。

  • 有用資格:電気工事士、施工管理技士、フォークリフト・高所作業車、玉掛け、危険物(倉庫用途)など。

  • 伸びる人の共通点

    • 配線より設定”の発想(ハードは最小変更、ソフトで流れを変える

    • 安全第一を数字(KY・点検・記録)で語れる

    • 図面と現物を同時に見る癖、写真台帳の習慣


11|今日から使える:ヒアリング&切替テンプレ ✅

要件ヒアリング(抜粋)

  • 目標スループット/ピーク倍率/締切(カットオフ)

  • SKU 数・荷姿(最小/最大・剛性・袋物比率)

  • 誤出荷・在庫精度の現状と目標値

  • 既存設備のメーカー・IF・盤容量・AP 配置

  • 工事時間帯・消防/建築協議の要否・搬入動線

  • 省エネ目標(kWh/出荷)・環境認証の要件

切替当日“台本”(骨子)

  1. 直前停止 → 2) ライン隔離 → 3) 新旧 I/O 点検 → 4) 無貨試験 → 5) 代表 SKU 貨流し → 6) 貨物増量 → 7) 本稼働宣言

  • Go/No-Go 閾値ロールバック手順復帰後の追加点検を明記。


12|ニーズに応えるほど、やりがいは大きくなる 🌟

物流設備工事は、ハード×ソフト×運用をつなぎ、**“止めずに速く正確に”**を現実にする仕事。
KPI で価値を可視化し、安全と品質を“型”で守り、短工期で立ち上げる
その積み重ねが、感謝(現場からの“ありがとう”)と指名・紹介を生み、
「流れを造るプロ」としての確かなやりがいになります。

 


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天輝工業のよもやま話~第13回~

皆さんこんにちは!

天輝工業、更新担当の中西です。

 

~変遷~

荷物は“勝手に”流れません。コンベヤ、仕分け機(ソーター)、ラック、シャトル、WMS/WCS、そして現場を束ねる施工・保守体制——
物流設備工事は、モノの流れをデザインし、据え付け、動かし続けるための総合技術です。
ここでは、戦後から現在、そしてこれから先の変遷のキモを、工事・運用の視点で一気に整理します。


1|1960〜1980年代:メカラインの時代(量産・大量輸送の最適化)⚙️

  • コンベヤ主導:ベルト/ローラー/スラット等の連続搬送で“人が動く→モノが動く”へ転換。

  • パレット化・フォークリフト標準化:荷姿を揃えてハンドリングを効率化。

  • **在庫は倉庫で“貯める”**前提:大箱中心・定期納品。

  • 施工は機械据付+電源工事が主、制御はリレーやシンプルPLC。
    狙いは“安定稼働”と“搬送距離の短縮”。変化には弱いが、とにかく強靭。


2|1990〜2000年代:自動化・情報化の第一波(AS/RS×WMS)📊

  • 自動倉庫(AS/RS)・ミニロードの普及:高密度保管×自動入出庫で省人化。

  • 高速ソーター(シュー/クロスベルト等):宅配・アパレル・通販黎明期を牽引。

  • WMS(倉庫管理)×WCS(制御)で在庫と搬送の同期が可能に。

  • 施工は電源・制御・ネットワークの三位一体へ。FAT→据付→配線→試運転→SATが定型化。
    狙いは“処理能力の最大化”と“在庫精度”。ただし多品種少量にはまだ硬直的。


3|2010年代:EC爆増で「多品種・短サイクル」対応へ(シャトル×GTP)🛍️

  • シャトル・シャトルラックの台頭:柔軟なロケ入替高スループットを両立。

  • GTP(Goods to Person):作業者が歩かず、商品が人に来る方式で歩行ムダ削減

  • WES(Execution)が登場し、WMSと設備制御のオーケストレーションが課題に。

  • レトロフィット需要:稼働中センターを止めずに段階導入(夜間工事・仮設ライン・切替手順)が定石に。
    狙いは“リードタイム短縮”と“波動対応”。工程統合力のあるSIer・施工会社が評価される。


4|2020年代:ロボティクス×AI×柔軟性(AMR・ピースピッキング)🤖

  • AMR(自律搬送ロボット)/AGV配車・経路をソフトで最適化。レイアウト変更に強い。

  • ロボットピッキング:画像認識・吸着/グリッパでバラ積み対応が前提に。

  • マイクロフルフィルメント/ダークストア:都市近接・超短納期向けの小規模自動化

  • 可視化・予兆保全:センサー・ログで故障予兆→計画停止へ。

  • サステナ対応MDR(24Vローラー)回生制御高効率モータで電力を削減。
    狙いは“柔軟性×省エネ×レジリエンス”。ソフトと工事の“二刀流”が競争力に。


5|工事の中身も進化:アナログ据付→“データで当てる”据付へ 🧭

  • フロントローディングシミュレーション/デジタルツインカーブ・勾配・合流を事前検証。

  • BIM/3Dで梁・柱・ダクト・スプリンクラーと干渉ゼロ設計。

  • 切替(カットオーバー)設計:黒子の工事こそ要。仮設バイパス→段階移設→最終切替を台本化。

  • FAT/SATの高度化処理能力試験・リジェクト率・遮断復帰まで合意指標で確認。

  • 教育・立上げ(ランプアップ):動画マニュアル・標準作業・KPIボードで初日から安定稼働


6|安全・品質・レギュレーション:多層の“当たり前”を積み上げる 🛡️

  • 機械安全:非常停止・感知・L/O/T/O、防護柵・立入管理の設計反映。

  • 消防・電気・建築スプリンクラー/感知器配置・盤容量・非常電源を前倒し協議。

  • リチウム電池・エアゾール等の危険物対応:保管区画・温湿度・排気・防爆機器の検討。

  • 耐震・アンカー設計:ラック転倒防止、コンベヤ脚のブレース上下階貫通部の防火処理

  • 品質保証検査成績書・トルク管理・レベル記録写真台帳で“見える品質”。


7|運用のKPIが設計を変える:設計→施工→運用の“循環”♻️

  • OEE(総合設備効率)=可動率×性能×品質

  • MTBF/MTTRピッキング生産性(UPH)誤出荷率エネルギー原単位

  • KPIを設計段階から目標設定し、稼働ログ→改善を回すことで投資対効果を最大化。

  • 予兆保全(振動・温度・電流)で止める前に直す運用へ。


8|業界別に見る“変遷のツボ”📦🍎👚💊❄️

  • 宅配・CEP:ソーター高速化→AMR前仕分けラストワンマイル連携へ。

  • アパレル:波動大・SKU多、GTP+ロボピッキングで省人化。

  • 食品・日配コールドチェーン設備・水や結露に強い機器・洗浄性が肝。

  • 医薬・化粧品シリアル・温湿度トレーサビリティ、誤出荷ゼロのバリデーション。

  • ホームセンター・家具:長尺・重量物向けクレードル搬送ラック耐震が優先。


9|サステナ&レジリエンス:設備投資の“新しい軸”🌱

  • 省エネ:MDRゾーン停止、インバータ最適制御、回生電力の再利用

  • 素材・梱包:通い箱化・緩衝材削減、自動梱包の最小寸法化で輸送効率UP。

  • BCP二重化電源・ネットワーク冗長バイパスラインで停止リスクを緩和。

  • モジュール化:需要に合わせて増設・撤去が容易な“差し替え設計”。


10|これからの10年:標準化と協調制御、そして人の活かし方 🔮

  1. 協調制御:複数メーカー設備・ロボットの標準IFで一体運用。

  2. 需要変動の即応ソフトで流れを切替(優先度・波動・締切)——“配線より設定”。

  3. 人×ロボの協働:人は試行錯誤と品質判断、ロボは搬送・反復——適材適所の再設計

  4. ラストマイル直結:拠点内で配送ルート最適まで連動し、倉庫の外へ最適範囲が拡張。

  5. 全体最適×LCC:初期費用より総保有コストと可用性で意思決定。


11|現場で使える:計画〜切替チェックリスト ✅

計画段階

  • 処理能力(ケース/ピース/時)、波動、ピーク率、将来余裕(+20〜30%)

  • 荷姿・最小/最大寸法・最小剛性、バーコード/ICタグ方針

  • 設備配置3Dと干渉・避難動線・スプリンクラー覆い確認

  • 盤容量・分電・非常電源、ネットワーク冗長、AP配置

  • 消防・建築協議、既存との工期重複前提の切替計画

施工・試運転

  • 据付レベル・アンカー引張・トルク記録、保護カバー・表示類

  • I/O試験、インターロック、非常停止、停復電復帰

  • 連携試験(WMS/WES/WCS/搬送・ソーター・ロボ)

  • 量実績テスト(代表SKU×代表荷姿×代表ケース)

  • 教育(運転・保全・清掃)、写真台帳・図面・部品表引渡し

切替・安定化

  • 仮設バイパス→段階切替→最終切替の台本化

  • 初週の常駐保守・KPI計測(可動率・誤出荷・エネルギー)

  • 不具合の是正リードタイムと要因分析の定例化


12|まとめ:物流設備工事は“流れを造る”産業

大量・定時の時代から、多品種・短サイクル・波動対応の時代へ。
装置はメカだけでもソフトだけでも成立しません。設計→施工→運用→改善を循環させ、
**“止めずに、早く、正確に、低コストで”**流す仕組みを作ること——
それが、物流設備工事がこの先も果たすべき役割です。🚀

 

 


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天輝工業のよもやま話~第12回~

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~“止めない改修”~

EC波動、SKU増、電気代高騰。センターは止めずに変える時代です。私たちは夜間・連休の分割施工プレハブ化で切替時間を最小化。あわせてインバータ化・回生制御・高効率照明kWh/件も削減します。⏱️


止めない改修の基本戦略

  • プレハブ化:コンベヤユニット・制御盤・配線ラックを先組み

  • 仮設バイパス:本線停止中も搬送/仕分が継続できる逃しルート

  • 段階切替ゾーン→ライン→全体の順に切替、瞬停で復旧

  • デュアル運用:新旧を一時併走してデータ検証→リスク最小化


代表的な改修テーマ

  • 仕分口増設:波動時の滞留解消。バッファ(滞留)容量を先に計算

  • ピッキングのGTP化:棚→人から人→棚へ。人の待ち時間をゼロに

  • 梱包ラインの再編:箱サイズ自動選定・封緘一体化で資材コスト↓

  • AMR追加:遠距離の中継/最終ミルクランで柔軟性UP

  • メザニン新設:上下動線を分離、入荷と出荷の交差回避


省エネ&保全の勘どころ⚡️

  • モータのインバータ化:低負荷時の回転数最適化→電力−10〜25%

  • 回生制御:ソーター/リフターの下降エネルギーを回収

  • LED高天井+センサー:滞留エリアで自動減光

  • 予防保全:振動/温度のIoT監視で故障前に交換、MTBF延伸


工程(例:ソーター増設・切替)⏱️

  • D-21〜:製作・FAT(工場内試験)、I/Fテスト

  • D-3:仮設バイパス敷設、在庫移動計画の共有

  • D-1 夜間:既設切離→新設据付→配線・I/O→SAT

  • D0 早朝:低速立上げ→実荷試験→段階増速→通常運用へ

“翌朝の出荷に間に合わせる”が合言葉。切替はチェックリストで秒単位管理。


安全・法令・品質

  • 機械ガード・非常停止・光電の再確認

  • 高所・フォークリフト・電気の安全計画(合図者・立入管理)

  • 消防・建築・電気の所轄協議を事前に。写真台帳・試験記録は引渡しセットで納品


成果イメージ(抜粋)

  • コンベヤ系のインバータ化+センサー制御でkWh/件 −18%

  • 仕分口12→20へ増設、波動ピークの残業−40%/誤仕分減少

  • AMR導入で歩行距離 −55%教育時間 −30%


よくある質問❓

Q. 連休しか止められません…
A. 段取り設計+プレハブ化+仮設48h切替の実績多数。
Q. 小さな改修から相談できますか?
A. もちろん。1区画の動線改修・照明更新から対応します。✨


まずは“現状の見える化”から

週間波動・SKU構成・障害履歴(チョコ停)を共有ください。KPI改善と工程案をスピーディに提示します。
**止めずに進化するセンターへ。**私たちが伴走します。

 

 

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~“波動に強い倉庫”~

 

繁忙期だけ渋滞、在庫差異が増える、ピッカーが歩き疲れる——。その正体は、レイアウトと設備の“ちょっとした不整合”です。私たちは動線設計→設備選定→据付→WMS連携→立上げまで一気通貫で支援。UPH(処理件数/時)と誤出荷率を軸に、波動に強いセンターを実装します。


物流の“詰まり”はどこで起きる?

  • 入荷検品のボトルネック:計量・読取・ラベリングの滞り

  • 保管と補充の分断:補充人員が出荷動線を横切る

  • ピッキングの遠回り:ABC混在で“歩く倉庫”に

  • 仕分・梱包の渋滞:波動時に仕分口/台数が足りない

  • WMSと設備の非同期:データはOKでもラインは止まる

答えは、設備単品の高性能より流れ全体の整合。レイアウト×制御×運用を“面”で最適化します。


設計の三本柱

  1. 動線設計:入荷→保管→ピック→仕分→梱包→出荷を“逆流ゼロ”で

  2. 設備選定AS/RS・シャトル・ミニロード・AMR・コンベヤSKU特性で使い分け

  3. WMS/制御連携:マスタ整備→機器I/F→FAT/SATで本番想定テスト️


よく使う設備と使いどころ

  • AS/RS(自動倉庫):中〜大ロットの保管効率化、補充の定時化に

  • シャトルラック:高密度+中頻度SKU、波動の吸収に強い

  • ミニロード&GTP:多品種小ロットの人が待たないピッキングへ

  • AMR(自律搬送):歩行距離を劇的短縮、レイアウト変更にも柔軟

  • ソーター:出荷ピークの山をならす。ポスト工程の台数設計が鍵


プロジェクトの進め方️

  1. 現状診断:データ(SKU/波動/動線)×現場観察

  2. 基本計画:レイアウト案・UPH試算・概算投資

  3. 実施設計:機器仕様・電気/基礎・安全計画・I/F定義

  4. 製作・据付:プレハブ率UP→現場は最小接続

  5. テストFAT→SAT→スモールスタート→段階増速

  6. 教育・定着:操作/保全マニュアル、KPIダッシュボード


立上げの“こけない”コツ⛑️

  • チョコ停ログの収集→3日で一次是正

  • ABC配置を週1で自動更新(WMSルール化)

  • 梱包・資材の補充動線を“裏回り”に分離

  • 安全:非常停止・光電・非常口の視認性、稼働前KYを全員で


成果イメージ(例)

  • GTP導入+AMR搬送で歩行距離−62%UPH+38%

  • シャトル化+補充の定時運用で波動時の残業−45%
    ※条件により効果は異なります。


よくある質問❓

Q. 既存棚メインでも改善は可能?
A. 可能です。動線と在庫配置の見直しだけでも歩行−30%が目安。
Q. 小さく試せますか?
A. 1レーン/1区画からのスモールスタート
を推奨しています。


まずは無料診断へ

レイアウト図・出荷明細(直近3か月)を共有いただければ、概略プランとKPI改善見立てをご提示。
**“動く倉庫”から“流れる倉庫”へ。**私たちが実装します。✨

 

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天輝工業のよもやま話~第10回~

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~経済的役割~

私たちが日常的に利用する商品、食品、医薬品、部品など、あらゆる「モノ」は、どこかの場所で生産され、運ばれ、保管され、届けられています。
その「モノの流れ(=物流)」の根幹を支えているのが、物流設備業です。

フォークリフトやコンベア、ラック、搬送ロボット、自動倉庫といった設備群は、単なる現場の道具ではありません。
それらは、産業構造全体の効率化・安定供給・競争力向上に不可欠な経済的基盤であり、社会と市場をつなぐ見えざるインフラです。

本稿では、物流設備業が果たしている経済的役割を、5つの視点から掘り下げます。


1. サプライチェーンの効率化とコスト競争力の強化

物流設備業は、企業のサプライチェーン全体の最適化に直接関与しています。
搬送・仕分け・保管・ピッキングなどの作業を自動化・高速化・省人化することで、生産性を飛躍的に高め、物流コストの削減を実現しています。

経済的な効果:

  • 企業のコスト構造を改善し、グローバル競争力を向上

  • 中小企業も設備投資で大手並みの生産性を確保できる

  • 物流費の削減が物価の安定や家計支出にも貢献

物流コストが下がることは、単に企業の利益を増やすだけでなく、商品価格の安定や輸送の迅速化を通じて国民生活全体の利益にもつながります。


2. 労働力不足への対応と経済の持続性支援

日本が直面する深刻な問題の一つが、労働人口の減少です。
物流現場も例外ではなく、倉庫内作業や搬送業務における人材不足は日々深刻化しています。

物流設備業は、自動化・省人化ソリューションを提供することで、この課題に立ち向かっています。

  • 無人搬送機(AGV/AMR)や自動倉庫の普及

  • ピッキングロボット・仕分け機の導入

  • IoTやAIとの連携による稼働最適化

これにより、物流現場の人手依存を軽減し、生産活動の持続性を確保します。
労働力不足という構造的問題を、テクノロジーと設備で補完することが、日本経済の安定運営に直結しているのです。


3. 多業種への波及と地域経済の活性化

物流設備業は、次のような幅広い業種と連動した産業連鎖を形成しています。

関連分野 経済的つながり
製造業 設備部材・構造材・制御装置の供給元として
建設・工事業 倉庫内設備やレイアウト設計・施工との協働
システム開発業 WMSやTMSとの連携開発で付加価値創出
保守・メンテ業 継続的な運用支援 → 地域雇用の創出
輸送・運送業 荷役設備との統合で輸送効率向上

このように物流設備業は、都市部だけでなく地方の工業団地や中小企業の物流拠点においても大きな役割を果たし、地域経済の持続的成長や雇用維持に貢献しています。


4. EC・グローバル物流の基盤としての役割

日本国内のEC市場は年々拡大しており、2023年にはBtoCの電子商取引が約22兆円に達しました。
この市場の裏側でフル稼働しているのが、EC専用物流センターに導入された高度な物流設備です。

  • 高速ピッキングシステムや自動仕分けライン

  • 24時間対応の無人倉庫とマテハン設備

  • 返品処理や個別梱包に対応した設備の整備

また、グローバルサプライチェーンにおいても、輸出入のコンテナ搬送・港湾倉庫での設備化が国際競争力の鍵を握っています。

物流設備の進化は、EC事業者の事業拡大や国際ビジネスの信頼性向上にも直結しており、国全体の経済活動の質を底上げしているのです。


5. 持続可能な社会への貢献と経済インセンティブ

カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向け、物流設備も環境性能の強化が求められています。
省エネ型機器や再生素材を用いた設備は、企業のESG経営を支援し、投資判断にも好影響を与えています。

  • 高効率モーター・インバーター制御 → 消費電力の大幅削減

  • 電動式搬送機器 → CO₂排出ゼロに近づける

  • リユース可能な保管機器 → 資源循環型モデルの実現

これにより、環境対応と経済性の両立が可能となり、企業のブランド価値・投資価値の向上にも貢献しています。


物流設備業は「経済を滑らかに動かす装置」

物流設備業は決して派手な業種ではありません。
しかしその果たしている役割は、経済の血液である“モノの流れ”を潤滑にし、社会全体の効率性・安定性を高める不可欠な装置です。

  • 企業の競争力を高め

  • 労働力問題を補い

  • 地域を支え

  • 世界市場を支援し

  • 環境と調和する設備を生み出す

これらすべてを実現する物流設備業は、まさに「経済活動の黒子」として、持続可能な社会と成長経済の両輪を支える存在だといえるでしょう。

 

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天輝工業のよもやま話~第9回~

皆さんこんにちは!

天輝工業、更新担当の中西です。

 

~多様化~

日本のあらゆる産業を支えている「物流」。その物流を根本から支えているのが、倉庫設備・搬送機器・仕分けシステム・保管機材などを提供する物流設備業です。

かつてはフォークリフトや棚といった“単機能の設備提供”が中心だったこの業界ですが、いまや物流全体を最適化するための**「システム産業」へと進化し、多様化の波が急速に押し寄せています。**


1. 自動化・省人化への対応:ロボット&AIの導入拡大

少子高齢化による労働力不足は、物流業界でも深刻な課題です。これに対し、物流設備業ではロボティクス技術やAIを組み込んだ自動設備の提供が進んでいます。

多様化の例:

  • **AGV(無人搬送車)AMR(自律移動ロボット)**の倉庫導入

  • ピースピッキングロボットによる商品の自動ピックアップ

  • 画像認識AIによる仕分けや棚卸の自動化

  • 自動倉庫・スタッカークレーンなどの高密度保管システム

こうした自動機器の導入により、現場の人手依存を減らしながら、処理速度・精度・稼働時間を飛躍的に向上させることが可能になりました。


2. カスタマイズ・業種特化型設備の増加

従来の物流設備は汎用性が重視されていましたが、近年では業界別・商材別のニーズに即したオーダーメイド化が進んでいます。

たとえば:

  • アパレル業界:吊り下げ式搬送機でシワを防ぎながら搬送

  • 食品業界:低温対応の冷蔵対応ロボット・ステンレス製設備

  • 医療業界:バーコード・RFID連携で医薬品トレーサビリティを確保

  • EC業界:高頻度出荷対応の高速ピッキング・出荷ライン

このように**「物流設備=標準装備」から「業種別最適化システム」へと多様化**が進んでおり、設計段階からの参画やIT連携が求められる場面も増加しています。


3. サービス業化・トータルソリューションへの移行

近年の物流設備業者は、単に機械を納品するだけでなく、「物流の課題解決パートナー」としての役割を強めています。

多様化の具体例:

  • WMS(倉庫管理システム)やTMS(輸送管理システム)との連動

  • シミュレーションソフトによる倉庫レイアウト設計支援

  • 保守契約・遠隔監視・稼働分析といったアフターサービスの拡充

  • ESGやカーボンニュートラルに配慮した省エネ機器や再生素材の活用

こうしたサービス化は、設備のライフサイクル全体にかかわるビジネスモデルへの転換であり、BtoBビジネスとしての付加価値を大きく引き上げています。


4. グローバル対応・多拠点展開への備え

物流ネットワークは国内にとどまらず、グローバル展開が進んでいます。とくに製造業や越境EC企業においては、海外倉庫や港湾倉庫との連携が不可欠です。

物流設備業界では、以下のようなグローバル多様化対応が進んでいます:

  • 多言語対応の機器・UI設計

  • 海外拠点でのメンテナンス体制・部品供給体制の整備

  • 各国の安全規格・物流法規への準拠対応

  • 海外パートナー企業との協業や製造委託

これにより、日本発の物流設備が世界中のサプライチェーン効率化に寄与する構図が生まれつつあります。


5. 環境対応・持続可能性への取り組み

持続可能な物流を実現するうえで、設備そのものの環境負荷にも目が向けられています。物流設備業界では以下のような脱炭素・省資源化が進んでいます:

  • 高効率モーターやインバーター制御による省エネ機器の導入

  • 電気式フォークリフトやEV搬送機の普及

  • 古材・リユース可能な棚・ラックの販売

  • 環境対応塗料や再生プラスチック部品の採用

これらは単なるCSR対応にとどまらず、顧客企業のESG評価やSDGs戦略に直結する付加価値提案となっており、営業力・ブランド力の強化にもつながっています。


まとめ:物流設備業は“現場の革新”を担う知的産業へ

物流設備業は、今や単なる機械製造業ではありません。
それは、ロボティクス・IT・設計・メンテナンス・省エネ・業務改革などを一体化し、「モノが動く現場」を最適化するインテリジェントな業種へと進化を遂げています。

多様化の本質は、「現場ごとの正解を柔軟に提供する力」にあります。
人手不足、配送スピード競争、サステナビリティといった社会課題に対し、物流設備業は“現場力の変革”という切り口から産業全体の革新を支えているのです。

 

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天輝工業のよもやま話~第8回~

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【シリーズ⑧】設備メンテナンスの現場から:物流施設の施工事例紹介

〜“現場の声”とともに見る改善の軌跡〜


今回は、物流施設における実際の設備メンテナンス・改修・省エネ工事の事例をお届けします。

「言葉で聞いてもピンとこない…」
そんな声に応えるべく、現場の“ビフォーアフター”を実感していただける内容に仕上げました。


◆ 事例①:LED照明化+センサー連動(千葉県某物流センター)

 

課題

  • 高天井(約9m)の水銀灯を使用、点灯まで時間がかかる

  • 昼夜問わず常時点灯で電気代がかさんでいた

 

改善内容

  • 高照度LED×人感センサー制御へ全面入替

  • 荷捌きエリアではゾーンごとにセンサー設置

 

効果

  • 月間照明電力:約47%削減

  • 夜間作業時の目の疲労軽減 → 作業効率UP

  • 整備性も向上(LEDの寿命:約40,000時間)


◆ 事例②:コンプレッサー制御改修+配管最適化(埼玉県物流倉庫)

 

課題

  • 古いコンプレッサーの連続稼働により、稼働率が偏る

  • 配管距離が長く、圧力ロスが大きい

 

改善内容

  • 台数制御機能付きインバーター型コンプレッサーへ更新

  • 配管ルートを短縮+保温カバー設置

 

効果

  • 消費電力量:年ベースで約30%減

  • 圧力低下の解消により機械のエラー停止ゼロ

  • 排熱利用で給湯ボイラーの稼働回数が半減


◆ 事例③:空調設備のゾーニング+タイマー制御(大阪府 大型DC)

 

課題

  • 建物全体を一括空調制御していたため、未使用エリアも冷暖房

  • 外気流入が多く、熱効率が悪い

 

改善内容

  • 温度センサー付きゾーン制御システム導入

  • シャッター・ドア開閉と連動した空調制御システムへ

 

効果

  • 空調コスト年間ベース:約200万円削減

  • 荷役作業者から「体感温度が安定した」と好評価

  • 閉め忘れによる無駄空調の抑制も◎


◆ “一回きり”ではなく、“継続的に見直す文化”を

 

設備改善は一度やって終わりではありません。
私たちが大切にしているのは、導入後の定期診断・記録・運用サポートを通じて、お客様と一緒にベストな環境を“育てていく”姿勢です。


◆ まとめ:事例から学ぶ、改善の力

 

  • 設備は「使う」だけでなく「活かす」もの

  • 小さな変化が、大きなコスト・作業効率につながる

  • 計画・施工・保守のトライアングルが成功のカギ!

物流施設の課題は、現場ごとに異なります。
その“最適解”を一緒に探し、形にしていくことが、私たちの使命です。

次回もお楽しみに!

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【シリーズ⑦】物流施設における省エネ対策の最前線

〜“無駄を省き、効率を生む”設備のかしこい選択と運用〜


前回は、物流施設における「設備メンテナンスの重要性」についてお伝えしました。

今回はその応用編として、「省エネ対策の具体例と実践法」にフォーカスします。

物流施設といえば、空調・照明・搬送設備・シャッター・コンプレッサー・給排気設備など、日々莫大なエネルギーが消費される場です。


しかしその一方で、無駄な稼働やエネルギーロスが発生しやすい施設でもあるのです。


◆ なぜ物流施設は“省エネ”が重要なのか?

 

1. 運用コストの削減が直結で利益に

物流センターは「24時間稼働」「大空間空調」「大量照明」が基本。
そのため、電気料金・メンテナンス費用が月々数十万〜数百万円に及ぶケースも少なくありません。

わずか数%の省エネでも、年間で数百万円単位の削減になる可能性があります。

2. BCP・脱炭素対応の一環として

省エネは単なるコストダウンではなく、

  • CO₂排出削減(カーボンニュートラル)

  • 非常時のエネルギー持続性

  • 地域共生・社会的責任(CSR)

という、企業価値そのものを高める行動にもつながります。


◆ 物流施設で実践されている省エネ設備・運用例

 

✅ LED照明+人感センサー

  • 倉庫内の高天井用照明をLEDに切り替えるだけで、消費電力を最大70%削減。

  • 無人ゾーンではセンサー連動で自動OFFする仕組みにすれば、待機電力も最小限に。

 

✅ 高効率空調(インバーター制御)+ゾーニング

  • 「エリア単位で空調制御」+「稼働状況に応じたインバーター運転」により、無駄な冷暖房の抑制が可能。

  • トラックバースや荷捌き室など、温度差の激しいエリアのエアカーテン導入も効果的。

 

✅ コンプレッサーの負荷分散制御

  • 複数台のコンプレッサーを稼働負荷に応じて切替制御することで、オーバーランの防止と電力負担を分散。

  • 排熱回収システムと組み合わせれば、給湯や床暖房の熱源として再利用も可能。

 

✅ 断熱シャッター・高断熱パネル

  • 開口部からの熱損失は想像以上。

  • 最新の高速シートシャッター+断熱パネル建材により、外気遮断+作業性向上の両立が実現。


◆ 省エネは“設計時”と“運用時”で違う戦略が必要

 

  • 設計段階:ゾーン分け、配管配線ルートの最適化、機器選定

  • 運用段階:スケジュール管理、電力量の見える化、機器寿命の適正把握

特に、点検・保守と省エネは密接に関係しているという点は見落とされがちです。
「メンテナンス=壊れたら直す」ではなく、「壊れないように整えることが省エネにつながる」という視点が重要です。


◆ まとめ:省エネは“機械”より“意識”が動かす

 

設備を入れ替えただけでは省エネは実現できません。
それを正しく理解し、継続的に改善する体制=運用の力が必要なのです。

物流施設での省エネは「使う→見直す→最適化する」の繰り返し。
そのサイクルを、日々のメンテナンスと一体で回していくことが、次世代の持続可能な物流空間の姿です。

次回は、実際に私たちが施工・メンテナンスを行った「物流施設の省エネ事例」を写真付きでご紹介します!

 

 

次回もお楽しみに!

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天輝工業のよもやま話~第6回~

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【シリーズ⑥】物流施設の設備メンテナンスの重要性

~「使い続ける力」が、現場の生産性を大きく変える~

シリーズ⑥では、物流施設における「設備メンテナンスの重要性」について一般的な市場での動向を基に解説します。

設置直後は快適でも、定期的なメンテナンスを怠ると劣化が早まり、思わぬトラブルや事故を招くことになります。
逆に、しっかりと管理していれば、設備は10年、20年と現場を支え続けてくれる頼もしい存在になります。


◆ なぜメンテナンスが重要なのか?

 

✅ 安全の確保

  • スチールラックの緩みやぐらつきは、倒壊や荷崩れ事故の原因に。

  • ファンやクーラーの異音・振動は、重大な故障や火災につながることも。

 

✅ パフォーマンス維持

  • 定期点検を行うことで、冷却能力や風力、静音性能が落ちないよう維持できます。

  • 小さな異常を早期発見し、大規模な故障になる前に対応できる点も大きなメリット。

 

✅ ランニングコスト削減

  • 壊れてから修理する「事後保全」よりも、定期点検・消耗品交換などの「予防保全」の方が圧倒的に経済的

  • 故障時の業務停止や物流遅延による損失を防げます。


◆ メンテナンス頻度の目安と実践ポイント

 

設備 頻度 主な点検・メンテナンス内容
スチールラック 年2回 締め付けボルトの緩み確認、塗装剥がれ・錆のチェック
シーリングファン 3ヶ月ごと 羽根の清掃、モーターの動作確認、振動・異音の有無確認
スポットクーラー 月1回 フィルター清掃、排気ダクトの詰まり確認、冷媒ガス残量確認

◆ メンテナンスを効率化するコツ

 

  • 点検記録簿の導入:紙でもデジタルでも、履歴を残すことで不具合の傾向を把握可能。

  • メンテナンス担当者の配置:専任でなくても「この人が見る」と決めておくことで管理精度が向上。

  • メーカー保守サービスの活用:保証期間終了後も有償点検サービスを利用することで長持ちします。


◆ 【注意】メンテナンスを「後回し」にしないこと!

 

「まだ動いてるから大丈夫」は禁物です。
とくに繁忙期前や気温上昇期には、スポットクーラーや換気設備のメンテナンスが遅れると、作業環境が悪化し、熱中症リスクや作業効率低下を招きます。


【まとめ】

 

物流施設の生産性は、「設備の性能×維持管理の質」で決まります。
しっかりした施工のあとに、計画的なメンテナンスを続けてこそ、設備は“資産”として活躍し続けてくれるのです。

次回もお楽しみに!

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天輝工業のよもやま話~第5回~

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【シリーズ⑤】物流施設における設備施工の流れと注意点

~効率と安全を両立するために、施工段階から戦略を~

今回は、物流施設の効率化と安全性を支える設備施工の流れと注意点について一般的な市場での動向を基に詳しく解説します。

近年、ECの急増や多品種少量配送の進行により、物流施設の役割はますます高度化しています。中でも、スチールラック、シーリングファン、スポットクーラーなどの設備は、作業効率と快適性を左右する重要な存在です。

それだけに、**単に設置するだけでなく「計画的に・安全に・長く使えるように施工する」**ことが非常に重要です。


◆ 主な設備別の役割と特徴

 

  • スチールラック:在庫の保管効率を左右する縦型収納設備。耐荷重・通路幅・フォークリフトとの動線を考慮してレイアウト設計する必要があります。

  • シーリングファン:大型倉庫などで空気の流れを生み、室温のムラを軽減。電気代の削減や作業者の熱中症対策にも効果的。

  • スポットクーラー:高温作業エリアでの快適性を確保。可動式のものが多く、エリアごとの柔軟な対応が可能。

 

これらの設備を最大限活かすには、施工前からしっかりと準備・段取りを組むことが不可欠です。


◆ 設備施工の基本的な流れ

 

✅ 1. 事前調査と設計

  • 現地調査を実施し、施設のサイズ、床荷重、電源容量、動線などを確認。

  • スチールラックであれば動線・通路幅・出入口との関係を考慮したレイアウト設計が必要。

  • ファンやクーラーは、空気の循環と作業環境の特性をもとに設置箇所を決定します。

 

✅ 2. 機材の搬入と設置

  • 大型機材はクレーンやフォークリフトを使って安全に搬入。

  • 設置作業中は作業員だけでなく、周囲のスタッフへの安全配慮が重要です。

  • 固定・配線作業は専門資格保持者が行い、法令順守と安全基準を徹底

 

✅ 3. 動作確認と調整

  • スチールラックは荷重試験や水平確認を実施。

  • シーリングファンやスポットクーラーは風量・風向・振動確認を行い、問題があれば再調整。

  • 必要に応じて、作業者への使用方法や注意点の説明も行います。


◆ 施工時の注意点:これだけは必ず押さえたい3つのこと

 

✅ 作業エリアの確保

施工中のスペースを明確にし、作業中は無関係の立ち入りを制限すること。フォークリフトや台車との接触事故も防げます。

✅ 耐久性の確認

スチールラックなどは最大積載量を超えないように事前に設計段階で検討。動作中の揺れや振動も耐震施工やアンカー固定で抑えます。

✅ 定期メンテナンスの前提設計

設置後もメンテナンスや点検がしやすいように、アクセス性の良い配置にすることが大切です。後の修理コストや作業負担を減らします。


【まとめ】

 

設備施工は「設置すること」が目的ではなく、「安全で効率的に使い続けること」が目的です。そのためには、施工段階から将来を見据えた設計と丁寧な作業が求められます。

次回は、設置した設備をどう維持し、寿命を延ばすかという視点で、「物流施設の設備メンテナンスの重要性」について掘り下げていきます。

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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